Before (改善前)

工作機械や装置・機器の板金カバーで、突き合せの方向が指示されている図面があります。しかし、その突き合わせ方向が間違っていると後処理が必要になります。例えば、上記のようにカバーの正面側となる面に板厚面が出てしまっていると、溶接の状態によってはパテ仕上げなどの後処理が必要となってしまいます。特に、工作機械や装置・機器の板金カバーは外観の美しさも求められがちであるので、溶接の痕は嫌がられる傾向があります。

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After (改善後)

ユニット品などの外装部品として使用される板金溶接組み立て品は、突き合わせ方向を変更することで後処理が不要になります。板金の突き合わせ溶接を行う面を外側にならないようにすることで、溶接痕が外側から見えなくなり、外観の美しさも確保することができます。外装カバーのような意匠性・見た目の美しさが求められる場合には有効な方法です。

POINT(要約)

突合せの方向などは、図面上で指示することが難しいと思います。ムリに指示すると矛盾が生じたり、コストアップの原因にもなりかねます。突合せ方向に特別な指示が無い場合は、板金屋へお任せください。但し、図面上で外装面がどの面であるかの指示を頂けるとより美しいカバーを作ることができます。