製品属性(仕様)
製品 分類 | 板金ユニット | 業界 | 工作機械業界 |
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機能 | 冷却・潤滑・排出 | サイズ | H:1,600×W:1,500×D:1,580 |
材質 | SPHC/NBR t=2.3, 6.9 | 工程 | 設計/展開・プログラム/ブランク/曲げ/溶接/塗装/組立 |
製品画像(様子)
特徴
この板金組立品は工作機械のオイルパンです。このオイルパンは主に、排出される金属片やクーラント液を回収する機構部品としての役割があります。その役割は次の2つです。1つ目が、工作機械の加工室内で削られた、アルミや鉄などのワークから排出される切り屑の回収。2つ目に、加工する際に回転する刃物とワークから発せられる摩擦熱を冷却したり、刃物とワークとを潤滑する為のクーラント液の回収です。
このオイルパンに求められる重要な機能は、加工室内に切り屑が溜まらないようにすることと、クーラント液を機外へ漏らさないことです。
切り屑が溜まらないようにする為には、板金加工品の構造を切り屑が溜まらないように設計・製作する必要があります。その構造とは、工作機械の金属加工によって発生する切り屑は、小さい上の硬く、また、金属がカール形状で鋭利な形になっています。この形状と強度によって、板金の面の合わせ目やコーナー部に金属同士が絡まることで溜まりやすくなります。この水をなくすためにコーキング剤などを使用して合わせ目を滑らかにします。また、切り屑を溜めないポイントとして、いかに発生した切り屑を残さずに洗い流すかも考える必要があります。まず、上記で述べたコーナー部にはクーラント液を多く流す事で、切り屑溜まりを回避します。
次に、工作機械の加工室外へクーラント液を漏らさない為には、板金部材の溶接部にはコーキング剤を塗布する事が必須です。但し、コーキング剤を塗布する際にも、コーキング部が滑らか(隅に塗布するコーキングは、金属板とコーキングの境目にできるだけ、でっぱりをつくらない)でないと、その部分に切り屑が溜まってしまう為、滑らかになるように仕上げる必要があります。板金部品同士の組み合わせでは、必ず隙間が出来てしまいます。その隙間部分からのクーラント漏れが考えられる場合は、事前にクーラントを回収出来るように溝を設けて、加工室内にクーラント液を戻す構造にしています。
これらのように、板金組立品は、お客様の使用目的を理解した上で、その機能性とコストダウンを実現する現場の造り易さを設計段階から盛り込み、お客様やその先のエンドユーザー様が望む製品になることが大切です。